大学受験勉強2ヶ月で偏差値15上げて底辺学生が中堅私大を受けました

浪人生が日吉大学生はいつのロビーで一心不乱に勉強するイラスト画像

音楽活動をするために上京した僕。

実は「大学受験をするために」と親をだまして家を出てきていたんです。

ですが、長く東京にいながらチャンスを待つつもりでいた僕は、大学にちゃんと合格しようと考えていました。

高校3年時の偏差値は45だった

僕は高校時代、勉強というものを一切しませんでした。

それは、勉強をやっても頭が良くならないと信じていたからです。

ちょっとやそっと何かを暗記したところで、まったく違う設問が出るに決まってます。

そんな砂漠の中で1本の針を探すようなこと、最初からやらないほうが効率良いのは間違いないし。

そういう考えだったので、宿題もたしか一度もやりませんでしたね。

よく「宿題忘れた」という人いますが、あれ間違いです。

宿題を忘れたというのは嘘で、「忘れてなかったけどやらなかった」が正解。

ただし、きちんとやったけど持ってくるのを忘れた場合は「宿題を忘れた」で合ってます。

でもその場合、宿題を忘れたって言いませんよね。

「やったんだけど家に忘れました。なんなら今から取りに行ってきます」とか言いそうです。

そんな僕の偏差値は45。

大学受験を考えている人たちの中で45です。

つまり、受験生の平均より少し下ということですね。

そこから浪人して、1月の時点でまったく実力はアップしてません。

つまり、受験2ヶ月前の段階でまだ45だったと考えられます。

僕が浪人になった当初、1年間予備校に通って狙うべきだと考えていた大学は上智大学でした。

ですが、上智大学の模試を受けた際に受験を断念したんです。

その理由は、桁違いに難しかったからです、模試が。

僕は比較的英語ができました。

だから英語の力を磨いて何とか上智にと思ってたんですが、上智模試の長文読解パートの最初の単語が「Coextensive」だったんです。

もう初っ端から単語の意味が分からない。

読めもしない、ということでその模試は一応頑張ってときましたが、最初の単語がわからない時点でもうアウトなんです。

全体を通してだましだまし、漠然とした解釈をしながら・・・。

ちなみにCoextensiveの意味は、「同一の広がりを持った〜」です。

日本語でも意味がわかりません。

Co(共通の)とextensive(拡張・広がり)で別れてるんですね。

今見れば不思議と多少理解できるんですが、当時はこんな単語がいきなり出てきて面食らいました。

予備校の授業を受けるだけでは勉強ではない

僕は浪人時代、代々木ゼミナールに通っていました。

代ゼミといえば当時の大学受験における最大手予備校でした。

代々木駅周辺には多くの校舎があり、街は予備校生で溢れていたんです。

かなり活気ありましたよ。

会話はかわさないものの、みんな同じような境遇にいるという連帯感がありましたね。

僕はそんな大手予備校の本校に通っていたので、それだけで安心してました。

ですが、当たり前なことですが単に予備校に通って授業を受けるだけで実力がつくはずありませんよね。

受験勉強において、授業は情報をインプットする場所で、問題集を説いて解説を理解することがアウトプット。

僕はこのアウトプットの作業が苦手でした。

というか、それが必要だということに気づいてなかったんです。

2ヶ月で偏差値15挙げないと落ちる現実

偏差値45だった僕の志望校は、上でも書いたとおり最初は上智大学でした。

上智の偏差値は当時75くらい。

30挙げないと受かりません。

実力を約1.7倍にする必要があったんです。

ピンとこない数字ですよね。

ですが代ゼミの上智模試を受けてあまりの格差を実感して志望校を変更しました。

もっと現実的に自分が頑張って受かる可能性のあるところに絞ったんです。

結果、

・日本大学
・東海大学
・駒沢大学
・専修大学

といったいわゆる「日東駒専」と、

・成城大学
・成蹊大学
・明治学院大学
・学習院大学

の「成成明学」にターゲット変更。

これらの中から自分の中のイメージや学校の場所などを考慮して

①駒沢大学
②専修大学
③成城大学
④成蹊大学
⑤中央大学

をピックアップ。

中央だけはちょっとレベルが上になりますが。

明確な目標ができたことで多少勉強の仕方にも変化でましたね。

英語の問題集「EXAM」を慶応大を狙ってる友達(ロビーで仲良くなった)と数時間で解いたのがかなり力になった気がします。

本番で実力発揮できるとは限らない

偏差値は目安です。

模擬試験を受けて、その中での自分の位置関係が分かる程度。

本当の力はどれくらいになっているかは、勉強した範囲や知識の網羅性などで違うし、体調や運でも差が出ます。

本番当日に下痢してたり、頭がなんとなくキレないといった場合にも、普段なら解ける問題を間違えたり、時間がかかって焦ったり・・・

とにかく、やってもそのまま実力発揮できるとは限らないわけで、もっとやり込んでゆとりを持っておかないとダメですね。

そういうわけで、僕は偏差値60くらいの大学を受けたんですが、実力的には65くらいになるのを目標にしてました。

結果的に、60くらいになれたかなと思います。

やってない範囲が出たら終わる

大学受験の学習範囲は広く、すべてを2ヶ月でカバーするのは不可能です。

高校の教科書に出てくるものだけじゃないですし、そもそも教科書を全部やりなおしている時間はありません。

過去問などから各大学の傾向を把握して、ある程度山を張って勉強するしか無いです。

ですが、ヤマが外れたらヤバいですよね。

マークシート方式の答案用紙であれば、2択に何とか絞ってあとは勘で一定の確率で正解できそうですが、記述式では無理です。

終わりますね。

だから暗記的な勉強だと弱いので、応用が効くようにする必要があります。

基本的な実力を上げるしか無いと悟る

山を張って勉強するのは効率的ですが、外れた場合に落ちるという諸刃の剣です。

しかし、基本的な実力を上げておけば、もしかしたら応用がきくかもしれません。

基本的な実力とは、もはや大学受験レベルではなく中学の学習範囲になります。

つまり高校受験レベルになるわけですが、思い切ってここを補強する方向にできたのは大きかったかも。

中学範囲なら、参考書も読みやすいですし、かなりの部分を理解できているので気持ち的にもストレス少ないですよ。

でも必ず「そうだったんだ」という発見もあり、これができたのは良かったです。

大学受験で基本性能を上げる方法は?

基本性能を上げるには、中学範囲を徹底して復習することです。

英語でも国語でも、簡単な問題をきちんと解いてみることで、大学の受験英語も理解できるようになります。

僕は英語だけはもともとある程度はできたので、文法的な基本を再確認できてよかったです。

どうかすると受験生は熟語や単語の暗記に偏って、文法を疎かにしがちです。

ですが、中学の文法をやると、熟語を暗記するよりも大学受験英語を解ける様になると思いました。

だからお前は落ちるんだ、ヤレ(吉野敬介)を再び読破

あと2ヶ月で勉強して偏差値を15挙げないと、落ちるという恐怖。

焦ってしまって何をしたらよいか分からない状況に一時的になりました。

しかし、高校時代に読んだある本のことを思い出しました。

それは元暴走族が短時間の受験勉強で大学に受かったという内容の本でした。

受験を控えた高校3年生の夏休み前くらいにクラスで流行ったんです。

こんな人が受かったなら俺でも受かるかも?

とモチベーションが上がったのを覚えてたんです。

その本は吉野敬介さんの「だからお前は落ちるんだ、ヤレ」というタイトルでした。

実は代ゼミを選んだのもこの吉野敬介さんが代ゼミの講師だったから。

それに、古文の授業はこの吉野先生だったわけで、なぜ俺は今まで何もしなかったのか、と本当に自分が情けなくなりましたね。

この本は精神的に色々と言い訳してやらない人間に活を入れる本ですね。

あと、吉野先生の古文の授業、良かったです。

古文では助動詞が重要で、かつたくさん出てくるので意味を覚えるのが大変です。

ですが吉野先生の暗記方法を毎回の授業で叩き込まれるので、ここだけは問題集を説かなくても力になりました。

<助動詞の一覧>
る、らる、す、さす、しむ、
ず、じ、む、むず、まし、まほし、ふ、ゆ
き、けり、つ、ぬ、たり、たし、けむ
べし、らし、まじ、らむ、めり、なり
なり、たり、ごとし、り

まずこれを覚えて、それぞれの意味や接続のしかたなどもやります。

こうした暗記法はその後の自分を助けてくれてますね。

どんなに覚えられなそうなたくさんの言葉も、あるていど暗記で何とかなるんです。

暗記は何度も口に出して発することで定着します。

いちいち語呂合わせみたいに、何かの言葉になるように覚える必要ありません。

中学範囲の基本をやってから、単語を暗記するというのが短期間で実力を大きく上げるための方法として正しいんじゃないでしょうか。

限界までやり続けてみる@日吉台学生ハイツのロビー

とにかく、やることが唯一の合格への道だと悟った僕は、やりはじめました。

日吉台学生ハイツの1階には、受付があってその奥に広めのロビーがあります。

ロビーには机と椅子が20人分くらいあるんですが、そこで何か作業してる人は普段はいません。

僕はあるていどざわついた場所のほうが集中できるので、ここで教科書や問題集を広げて勉強し始めたんです。

とにかく問題をときながら答え合わせして、間違えたところを参考書やテキストで確認して、もう一度解くという、「あたりまえな勉強方法」をやっていきました。

これ、普通の人にとっては当たり前ですが、僕はこういう当たり前な勉強を今までやったことがなかったんですよ。

だから画期的でした。

できるようになるんです。

こんなにできるようになるなら、高校生のときからやっておけばよかった・・・

と本気で思いました。

でもけっこう前向きな気分でしたね。

楽しいんですよ、できるようになるのが。

夕日が沈んでいくのがロビーから分かります。

夜になっても構わず続けましたね。

睡眠は取らなくても平気でした。

眠くならないんですよ。

気づくとまた夕日が沈んでいきます。

あれ、さっき夕日沈んでなかったかな?

本当にこんな感じで、一心不乱とはこのことですね。

お腹はけっこう空くので、時々駅の売店やコンビニに行って食べ物買っては、ロビーに持ち帰って食べてました。

僕がずっとこれをやってるので、徐々に同じようにやる人が増えてきました。

気づけばロビーは受験生で溢れ、どのテーブルもテキストや問題集でいっぱいになってます。

その中で上で少し触れた、慶応大を目指すヨシモトに出会ったんです。

ヨシモトはおとなしい性格でしたが気が強く、勉強ができました。

色々質問すると、だいたい答えてくれます。

英語が特に得意だったので、一緒に英語の問題集「EXAM」を解いたんです。

普通、問題集を1冊やるのって1周間とかかかるんですが、ヨシモトは驚くべきスピードで解いて行くんです。

問題文を音読して即答、それが合ってるか間違ってるか瞬時に判断して当該解説ページをパッと開き確認。

すぐに次の問題に行きます。

そして2時間位で一気に休憩なしで1冊解き終えるという。

休憩は1冊終わったあとにちょっとする感じでした。

これに触発された僕は真似して1冊数時間で終わらせようと思いましたが無理でしたね。

基本がまだ出来てない状態ですから、解説を読む時間がかなりかかるんです。

ヨシモトに常時隣にいてもらうわけにも行かず、やはり独自のやり方でブレなくやっていくべきだと気づきました。

ですが、英語の文法に関してはかなり基礎ができたので、かなり早く問題集解けるようになりましたよ。

 

ミヤザワよ終わるまで待ってくれ

僕がついこないだまでずっと一緒に遊んでいたミヤザワも、毎日ロビーを通ります。

最初はけっこう話しかけてきましたが、そのうち挨拶程度ですぐに離れるように。

気づけば僕の集中を途切れさせないように、話しかけずにスルーしていくようになってました。

ミヤザワ、すまんね。

終わるまで待ってくれ。

心の中で唱えました。

なんだか突き放してるようでちょっと切なかったです。

運命の受験

大学受験は、試験を受けてけっこうすぐ結果が分かります。

僕が受験した頃は、試験後1週間程度で郵送されてきました。

最終的に僕は

①駒沢大学
②専修大学
③成蹊大学
④成城大学
⑤中央大学

の5つを受験しました。

順番もこの通りです。

駒沢大学と専修大学は手応え全く無し。

結果もすんなりと不合格の通知がきました。

ハガキだったと記憶してます。

なかを見なくても分かる感じですね。

日程にもよりますが、たしか駒沢の結果は専修の受験後の発表でした。

しかし、専修大学は成蹊大学の試験前に結果が来てたと思います。

成蹊大学はちょっと手応えあったんですが、結果は不合格。

この時点でかなりピンチです。

中央大学は僕が受験する他の大学よりも一段レベルが上ですし、実力に見合った大学は残り成城大学のみ。

もし成城がダメなら実質全落ちです・・・

父親の顔が浮かんできて寒気がしました。

ヤバい。

とにかくこの2ヶ月、やれるだけのことはやったので、先のことは考えずに成城大学の試験に集中しよう。

成城、手応えありました。

特に英語は何度見直しても間違えてる箇所が一つもないんです。

これどう考えても満点だよな。

そう思ってました。

国語も同様に、苦手な漢字も何とか出来て、9割がた出来たんじゃないかと。

そして僕にとっては障害となる日本史。

日本史は予備校の授業でノートを綺麗にまとめ続け、最後の最後にやっと問題集をやったんです。

正直、受験3教科の中で一番自信ありません。

唯一、日本史だけは半分できたかどうか?

これじゃあ合格厳しいかも・・・

でも英語と国語が両方共満点近い人間を、日本史が半分しか出来なかったということで落としますかね?

もし英国が満点で日本史が半分だったとすると、合計点で83%獲ったことになります。

8割超ですね。

もし成城大学が各教科に足切り点を設けていなければ受かるんじゃないかな、とも思えますが、正直受かった感じしませんでした。

残りは中央大学の受験のみですが、さて、成城大学の合否は・・・?

詳細な日程は思い出せませんが、受験から1週間後くらいだったでしょうか、日吉台学生ハイツの受付に封筒が届けられました。

大きめです。

これはキタんじゃないか?

不合格ならはがきか小さな封筒で事足りますよね。

期待と不安混在した気持ちで封を切ります。

何人か傍らにいて覗き込もうとしてました。

いくつかの書類が出てきます。

表紙の文章を読む前に「入学手続き」という別書類のタイトルが目に入ってきました。

確定ですね。

「キタ〜!」

そう叫んだかどうか定かでないですが、何か大きめな声を出したのは間違いありません。

何とか父親に報告できるという安心感が一番大きかったですね。

次に、東京に今後長くいれるというワクワク感。

そしてもうちょっとの間、ミヤザワやマスザワと遊べる。

とりあえず次の中央大学のための勉強しようか?

でも、一区切りだから寝よう。

長めに寝て、体力回復させて勉強すれば良いかな。

ということで、実家の両親に合格報告を済ませ、目覚ましなどかけずに寝ました。

24時間睡眠て可能なの?

実家への電話の後、食事をしたかどうか覚えてません。

とにかく区切りがついたので寝ました。

寝始めたのは22:00くらいだったと思います。

目が覚めた時間は23:30くらい。

1時間?

窓の外は暗いので夜です。

状況がよく分からず、とりあえず合格通知を見て手に取り、夢じゃないことを確認。

良かった。

そしてミヤザワに電話しました。

「今日何日?大学受かったから今からカラオケ行こう」

結局、25時間くらいぶっ続けで寝ていたことが分かりました。

それまで長くても13時間くらいでしたから、大幅に記録更新したことになりますね。

 

若さと健康な体があったからできたのかも

今回色々と発見がありました。

勉強するとできるようになる、という衝撃の事実に気づいたのが一番の収穫でしたね。

やればやるほど伸びるんだと。

期間が短かったので寝ないでやったんですが、これは若かったから出来たんだと思います。

真似しない方がいいです。

今これを僕がやろうとしても、多分できません。

少し前には可能でした。

宅建と一級建築士の学科試験に一発合格した時には同じように超短眠で行けたんですが、最近は無理です。

現在ダブルワークしてますが、夜通し仕事するのは出来なくなってます。

長く起きてようとすると、眠気をなくす作業に時間取られてむしろ効率悪いんですよ。

若い時にのみ可能なやり方ですね。

また、あなたが若い場合にも、真似しないでください。

眠くなったら寝たほうが良いです。

眠くないほど熱中している場合には、有効かもしれませんが・・・


ということで、今回は受験編でした。

ちなみに中央大学はどうなったのかというと、成城大学合格で気が緩みまくった僕は一気に虚弱体質に。

受験当日に、中央大学キャンパスまでの送迎バスで乗り物酔いしてしまい、別室で試験をうけることになったんです。

ところが体調がまったく回復しなかったため、実は受験を断念しました。

決して最初から受ける気がなかったわけではなく、成城合格の勢いに乗って、自分の実力を試してみたい気持ちがあったんです。

ですがリタイアという結果になってしまい残念でしたね。

とはいえ大学合格という目標は達成したので、ショックを引きずるようなことはありませんでしたが。

次は大学時代に音楽についてある意味かなり深く突き進むことになった様子を書いていきます。

では!

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